修学旅行を一人でやり直した中学生の私

今週のお題「修学旅行の思い出」

 

修学旅行に満足できなかった

 

あれは、私が中学生の頃でした。

中学校生活におけるメインイベントの一つ、「修学旅行」。

 

行き先は京都でした。

 

修学旅行が何日あってどんなところに宿泊したかは覚えていないのですが

クラス毎に団体で観光地を巡った団体行動の日と

友人グループと計画を立て観光地を巡る自由行動の日があったのを覚えています。

 

団体行動の日は清水寺へ行きました。

柱や建物が大きくて凄い!!

という中学生らしい率直な記憶が残っています。

他にも色々行ったのだと思いますが、忘れました。

 

自由行動の日は友人三人で動きました。

事前に行き先を計画し、先生にOKをいただいた行動表を手に

京都の街を歩きだしたのですが、

 

速攻で道に迷いました。 

 

通りがかりの人に道を尋ね、そんな私達に快く対応してくれる大人達。

京都民はいい人が多いなぁ、なんて思いながらも

結局目的地に辿り着けず、たまたま見つけた金閣寺へ入りました。

そして、寺を見るのにお金が掛かるなんて!と衝撃を受けました。

 

その後、計画としては四つ五つ寺を見て回る予定だったのですが

何故か最初に行く予定だった目的地に辿り着けず、そのまま集合時間が迫り、

泣く泣くタクシーで集合場所に戻りました。

 

私達の計画にどこか不備があったのか

そもそも最初の目的地はどこだったのか

 

思い起こすと疑問の多い一日だったのですが

当時の私は、憧れの京都に対する不完全燃焼にただただ憤りを感じていたのです。

 

 

修学旅行をやり直す

  

きっかけは、不純でした。

 

当時好きだった漫画のオンリーイベントが京都で開催するという情報を

コミケで知ってしまったのです。

しかも、私の推しカプのオンリーイベントです。

 

当時は(未だ)この気持ちを共有できる友人がおらず、

しかし、京都自体は修学旅行で行ったことがあり

そんな修学旅行に不満が多く京都に未練タラタラでした。

 

幸い、貯金箱の中身はそれなりに溜まっていました。

地盤は固まっています。

 

そのため私は少しだけ悩み、決意しました。

 

そうだ 京都、行こう

 

 

 京都へ行った私

 

京都への往復時間を確認し、日帰りで行けると確信した私は

親に「友人とディズニーランドに行ってくる」と嘘をついて家を出ました。

 

そして、その当日に新幹線の乗車券を購入しました。

当時の私は、新幹線の乗車券を事前購入するという発想がなかったのです。

 

物心ついてから、新幹線を見たのは修学旅行の時が初めてだったのですが

今回改めて一人で新幹線を見た時の方が、新幹線に対する物珍しさを感じました。

 

そんな新幹線に乗り込み

中学生一人、京都へ。

 

京都駅へ着いた時はなんとも思わなかったのですが

京都駅の外観を改めて見たときに、一気に高揚しました。

 

「私は!一人で!京都にきたぞ!!(推しに会える!!!)」

 

タクシーでイベント会場へ行き、そこで同人誌を買いあさりました。

イベント会場は狭く、ここでの滞在時間は30分弱でした。

 

しかし、イベント会場を出て初めて、私は気がつきました。

 

修学旅行のリベンジを兼ねていたのに、

京都巡りの計画を一切していなかった…。

 

親にはディズニーランドへ行くと言ってしまった以上

あまり京都に遅くまでいられないし

タクシーじゃお金がかかるし、徒歩圏内に何があるかもわからないし…。

ガラケー&京都で電車に乗るという発想がなかった)

 

金銭的にも、時間的にも、行けるところはあと一つ。

 

そこで、タクシーに乗り込み

清明神社までお願いします」と伝えました。

 

当時、私は安倍晴明が主人公の「陰陽師」という夢枕獏氏の小説を読んでおり

それが理由で本当は修学旅行中に清明神社へ行きたかったのですが

私の個人的な理由で友人を振り回すのも悪いと思い、

あえて修学旅行の行動計画表には入れていなかったのです。

 

清明神社に着いた私は、第二の興奮とともに

「案外、狭いな!!」と思いながらお土産を購入して京都駅へと引き返しました。

 

今、この記事を書きながら、晴明神社を検索して新たな事実がわかったのですが

 

当時の私、お土産販売所しか行ってない。

 

そりゃあ、狭くも感じるわけです。

本殿まで辿り着いていないのだから…。

 

 

さようなら、京都

 

相変わらず計画は甘く、「滞在時間<交通時間」でしたが

行きたいところへ行けたと満足だった当時の私。

 

購入した同人誌のことで頭がいっぱいで

帰り道のことはあまり覚えていませんが

 

私はちゃんと、ディスニーランドのお土産を

両親に購入して帰りました。

 

完全犯罪をした思い出です。

 

 

おわり。